第8信 渋滞はどうして生まれたのか 解決のための1つの提案

しかしながら、ネズミ講料金制が戦後日本経……?(おっと失礼しました。)
しかしながら、プール料金制が戦後日本経在の復興に大変大きな役割をはたしたことは知っています。
敗戦という、かつて経験したことのなかった歴史を背景に、産業の復興という至上命令を背負い、道路建設は最優先という錦の御旗のもとに華々しく登場したのです。その凄さは、無制限に資金投入をできるということです。

国をあげての錦の御旗の前に、それはみるみるうちに日本列島の高速道路網を無制限、無差別、無計画に驀進させていったのです。
プール料金制のあまりの凄さに、そのまわりの当然やらなければならない重要項目である事業計画、建設計画、資金計画がまったくおざなりになり、日本経済の変化に気がつかず、安眠をむさぼり時を過ごしてしまったのです。
さしものプール料金制も、無制限、無差別、無計画によって急速に勢いが衰えてきたのです。ネズミ講が出発した時の速度の凄さ、だんだん広がって行くうちに急速に勢いが衰えて、ついにはボ
ケてしまう現象によく似ています。無制限、無差別、無計画による通行料金の暴騰、駐車場化したマンネリ渋滞というツケを払わなければ、プール料金制は前進することができなくなってしまったのです。
プール料金制そのものの寿命を早めてしまったのです。
プール料金制という大ホームランに続き綿密な事業計画、建設計画、資金計画がついていけば、まだまだこの制度は生き生きと不死鳥のごとくはばたき、永久的に継続していたのです。
まだまだ、われわれはすばらしい高速道路を手中に納めることができたのです。
われわれの子孫にすばらしい高速道路という資産を残すことができたのです。じつに残念です。
「30年前にこの車の洪水を予想した人がありましたか?だれも予想した人はいません。
なにしろ車が多すぎるのです」とあなたは言います。
おっとッ どっこい。この車の洪水はボーフラノごとく、水溜まりから生まれてきたのではありません。
このモータリゼーションを予測したトヨタ、日産、ホンダその他メーカーの用意周到な生産計画の元の莫大な設備投資と綿密な資金計画の結果なのです。
その他の人々の中にも、今日の車社会を予想し断言した人たちはたくさんいたのです。
では、どうしたらいいのか?
あなた方は、「東京に用のない素通り車が50%もあるのです。
日本列島が高速道路でつながったことで、仙台から大阪へ行きたい車でも首都高速道路を通過しなければならないのです。
それが今日の交通渋滞を引き起こしています。今、外環状線をつくっています。
15年くらい待っていただければ完成します。首都高速道路はすべてのネットワークを完成させて初めて機能するのです。」 と言います。
なんたる無責任!それでは、この交通渋滞の50%は人災ではないですか!
外環状線をはじめに建設しなければならないことなど、あたりまえではないですか!
15年? このうえ15年もこの交通渋滞を我慢しろ、というのですか!
現在、外環状線は用地買収すら終わっていません。用地買収など計画の初めにやるものです。
だから無計画なのです!この土地の暴騰でどのくらいの資金が必要なのですか!天文学的数字になるでしょう!
天文学的数字になる建設資金をプール料金制にもとづいて、どうやって通行料金にプラスするのですかッ!
浅井さん、本当に15年でおできになるのであればキチンとした事業計画、資金計画、建設計画を明示していただけないでしょうか?
お願いします。もう言葉だけで過ごせる時は終わったのです。
それは実行できる計画書でなければなりません。徹底的に皆で検討するのです。たたき台を作るのです。
現行計画では外環状線は絶望的です。しかし外環状線が必要なのです。
あなたの事業計画の失敗の償いをしなければならないのです。
他のアイデアによる計画を大至急考え実行しなければ交通渋滞は永遠に解決しないのです。
今日の交通渋滞は完全に貴公団の責任たる事業計画の失敗、つまり人災なのです。
単なる車洪水によるものではないのですこの失敗は道路行政においては致命的です。
このことをお互いに認識することから、今回のテーマをスタートさせなければならないのです。
われわれにも責任があります。政府が言っている、公団がやっているというと、判断能力が鈍ってしまってどんな幼稚で、おかしなことでも、認めてしまっていたのです。
でも、もう大丈夫です。ハッキリ目がさめました。目からウロコがとれた気持ちです。
どうもプール料金制というネーミングがよくありません。
何かあやしげな感じがします。
必要なものでも、ゴミでも何でもかんでも一緒に丸めてしまおうというイメージがあります。だいたいあなたは人使いが荒すぎます。
私の行動が多少勘にさわることがあっても、首都高速道路公団にとって悪い結果がでようはずがありません。
もうそろそろ分業で行きましょう。
あなたも仕事をしてください。私ばかり働かせるものではありません。
広東語とラテン語で話をしても通ずるわけがありせん。
共通語のエスペラント語をつくる必要があります。そのために一つの提案をしましょう。
首都高速道路公団内部にドライバー委員会をつくるのです。そこで計画書のたたき台をつくるのです。
本田技研のごとく、ワイガヤをやるのです。会長はあなたが勤めてください。私が議長をやりましょう。2人でやるしかないのです。
ひとつ、しっかりお願いします。
1988年8月7日
フリーウェイクラブ 和合秀典
首都高速道路公団理事長 浅井新一郎殿

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