●震災での高速道路崩壊は何だ!
阪神大震災での高速道路の崩壊。ありゃ、なんだ!ロサンゼルス大地震で高速道路やビルが次々と崩壊した様を見て、首都高速道路の関係者は、「地震国日本の建設技術は世界の水準を遥かに超えており、関東大震災クラス(震度7)でも充分耐えます。
高速道路の崩壊など日本では考えられません。
そういう点も含めて建設費用が割高になっているわけで、その分を皆さんに負担してもらわなければなりません」とうそぶいていたものです。
してみると、今回の阪神高速道路の崩壊は何としたことなのかッ!!何と説明するのかッ!!これだけ多大な犠牲をどうわびるのかッ!!大体誰がわびるのかッ!!
償還の期限は守らない、通行料金は一方的に値上げする、借金は増える、その上に地震対策はデタラメと、嘘ばかりついた挙げ句、崩壊の事実に対してわびもしないし責任もとらない。
都合が悪くなるとコメントもなしで黙りこくっている。
まさか、「阪神高速道路はダメだったけれど首都高速道路は大丈夫」とでもいうのでしょうか。
私は知っています。
崩壊した阪神道より古く、崩壊した個所と同様の軟弱地盤の上に高架されている首都高がどれくらいあるかを。
しかも首都高はビル群の中を縫って走っているという悪条件もある。
いったんことが起これば、阪神大震災の比ではないでしょう。
それで不足分200円払えだと?チャンチャラおかしくてヘソでお茶も沸かない。
もし首都高が崩壊した場に居合わせても、私は絶対に死にません。
橋げたが頭上に落下しようが、高架がすべり台になろうが、断固として生き残って、公団の責任を追及し続ける所存です。
●金利だけで1日約5億円の借金
安全のためだといってカネを巻き上げ、危険なものを作って安全だと言い張り、いざ危険だと分かればほおかむりするなど、私達の日常生活と比較してみると、公団には驚くことが多々あり、特別な事件が彼らの世界ではごく普通の出来事のように処理されるのです。
特にお金に関しては特筆すべき大変な世界です。
今回は、その大変な世界へとご案内するわけですが、驚きのあまり動転しないで下さい、あくまでも心を平静に保ち、落ち着いて現実を見すえて下さい。
そうすれば身体の奥底から湧いてくる、怒りにも似たエネルギーを必ず感じるはずです。
心の準備はよろしいですね?それでは、ご案内いたします。
首都公団には現在3兆円の借金があります。
この巨額の借金が今回の値上の原因とのことです。
極楽トンボもいい加減にして欲しい。
借金が値上げの根拠となるのは、世界広しといえど首都公団だけ。
我々の世界で同じ理由で給料アップを申し入れたら、「チミ、明日からとりあえず自宅待機してくれたまえ。後のことは追ってサタするよ」といわれるのが精々でしょう。
それにしも3兆円とは。
500円通行を始めた頃の借入金が1兆5千億円だったので、7年間で丁度倍となったわけで、金利だけで平均6%で年間1800億円となります。
いいですか、元金は減らずに金利だけで1日平均4億9315万円・1時間で2054万円もの金が刻一刻と消えていきます。
私がゲートのおじさんと「200円(200万円じゃない、200円ですぞ)下さい」「今日のところは500円で通してくれや」などとやり合っている間にです。
ところが、公団の連中には「もったいない、何とかしなければ」などの思いは一切なく、ごく普通の日常的な出来事だと信じて疑いません。
異次元の化け物屋敷の光景かと思いきや、驚くではありませんか、実は私達が維持しているのです。
お待たせ致しました。次はその化け物屋敷へとご案内致します。
なかなか味のある世界で、化け物屋敷の扉を次々と開いていくと、忘れられていた過去の事が、鮮やかによみがえってきます。
●最終的には私達の責任だ
ようこそ、首都公団化け物屋敷へ。
ここに足を踏み入れて、無事に帰還した者はおりません。
私が全く特別な唯一の例外として洗脳されずに現在にいたっております。
洗脳を逃れる手法は、お上願望をゼロにすることです。
「そんな願望は私にあるわけがない」と思うかもしれませんが、日本にはお上に絶対服従してきた士農工商300年の歴史があり、それが無意識に現代人にも組 み込まれています。そして、「どんな不合理なことでも行政側が決定したことは守らなければならない」という思考の原点となっているのです。
お上側もよく心得ていて、どんなことでも決めてしまえばこっちのものであり、多少の混乱があっても時間経過とともに最終的には浸透していく国民性と見抜いています。
彼らの意識もまた、長い歴史の中で培われた本能のように存在している思考なのです。
この例え話には苦労しません。
日本中の全ての人々が反対し、絶対反対の旋風が日本中に吹き荒れた消費税に対して、「月日とともに定着しました」などと役人がまず切り出し、次いでテレビ などが、「始めは面倒だったけれど今はお買い物も慣れました」なんてオバタリアンのヘンテコなコメントを報道していたかと思っていたら、今度はそれを引き 上げようというのです。
「来たるべき老人社会の準備をしなければならない、誰でも老人になる事は避けられないのです」と道徳教育みたいな意味不明の理屈がまかり通り、税率アップに反対する人は人間じゃないとでもいわんばかり。強烈な反対パワーも今回は感じられません
。一体、私達が選挙で選んだ政治家諸子は何をやっているのか・・・・。
さあ、よく考えて下さい。
金銭的なものも含めた全ての事柄が、私達の責任においてなされているという、ごく当たり前の事実を新鮮な驚きをもって発見できませんか。
首都公団がどんなに赤字を出そうと、ムダ遣いでお金をばらまこうと、最終的には私達の責任において成り立っているのです。
公団は、最終責任者である私達に対して通行料金値上げを説明なしに繰り返してきました。
あったとしても、非常に馬鹿げた説明でした。連中は私達をおとなしい羊の群れとでも思っているのでしょうか。
●首都公団化け物屋敷の妖怪達
首都公団の諸君、7年前を覚えているかね。
そうだ、通行料金が500円から600円になった時の事だよ。
あの時は2年8ヶ月の間に、何と50%の大幅値上げだった。
これが大騒ぎの理由だ。
それからだ!「ふざけるなッ!」と旧料金の500通行が始まった。少なくとも私は羊をやめることにしたのだ。
通行阻止のための諸君の説得や話し合いは全く人を馬鹿にしたものだった。
君たちは、ありとあらゆることを私にやってきた。
なだめすかしたり、脅したり、哀願したり、数を頼んでの暴力も長期間に及んだものだ。
このクソ忙しいのに4人1組の説得団が数回にわたって会社にまでやってきて、ホトホト困ったものである。
しかも3時間にもなろうかという説得たるや、とても大の大人が議論をかわす内容ではなかった。
曰く、「決まったことだから払いなさい」。
曰く、「こんなことをしていると大変なことになりますよ」。
曰く、「500円で通るのは立派な犯罪です」。
曰く、「何でお前はダメだということをやるんだ」。
極めつけは当時の役職が首都高速道路公団管理部経済課長というわけのわからない肩書を持つ、園田八郎氏の説得だろう。
「和合さん安心して下さい。首都高は30年後に無料開放となります。法律できちんと決められていることです。その年は1993年です。だから安心して下さい。というわけで、今は600円を払って下さい。ここは600円と決められたのです」というから 、 「本当に無料となるのかい?」と聞き返すと、「ええ、法律でキチンと決まっているから大丈夫です」と断言する。
「ホンマかいな」とは思っても、何の知識もなかった当時は大いに驚きました。
やはり行政はたいしたものだと感謝もし、感銘もした。
が、幸福な時間は瞬時に終わった。
計算が合わないのだ。「では園田さん、1兆7000億円(当時)の借金はどうなるの。最後の年に1回10万円の通行料金となるよ」と質問した瞬間、園田氏の立て板に水のしゃべりが、途端にしどろもどろとなってしまった。
「それは・・・・そのあの・・・・法律で・・・・決められているからその・・・・」。
当時はあまりの馬鹿らしさと怒りのために口から胃袋が出てきてしまうのではないかと思ったくらいであった。
それから長い時間が経過し、今は首都公団のどこにいるのかはわからない園田さんだけれど、最近になって君のキャラクターを妙に懐かしく思い出します。
これは何か縁があるのです。
君も必ず懐かしがっているに違いありません。
きっと私に会いたいはずです。
ましてや、こうして当時の出来事が「記録」の活字となってしまうと君も大いに不服であろうし不満もあろうかと思う。
いつでも連絡を下さい。
とにかく話を聞こうじゃあないか。
昔の友好を大いに温めようではありませんか。楽しみに待っています・・・・
●首都高は公団の玩具ではない
こけにするのも好い加減にしろッ!
幼稚園児でもあるまいし、こんな理由で当時の20%、今回を合わせると40%の値上げの説明がつくわけがないだろう。
この化け物屋敷こそ、年間3000億円もの通行料金を徴収する首都高速道路公団なのです。
考えただけでも恐ろしい、しかし、厳然と存在している事実です。
首都高速は、彼らの生活目的で存在するのではなく、まして彼らの玩具ではない。
全くのナンセンスで、主客転倒も甚だしい。
首都高化け物屋敷物語はまだまだ続きます。(つづく)
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